テレワークで隠れ残業が発生しやすい理由と隠れ残業を防ぐ方法とは?

最近はテレワークを導入する企業が増えていますが、一方で隠れ残業が増えているといわれています。テレワークでの隠れ残業を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。今回は、テレワークで隠れ残業が発生しやすい理由と隠れ残業を防ぐ方法についてご紹介します。
テレワークで隠れ残業が発生しやすい理由
なぜテレワークで隠れ残業が起こるのでしょうか。原因と併せて解説します。
隠れ残業とは
隠れ残業とは、会社へ申告している時間外に働いていることを指します。
近年、急速にテレワークが普及し便利になったことで、オフィスから仕事を持ち出し、自宅やワーキングスペースで働けるようになりました。これにより企業は勤務時間を正確に把握しづらくなり、従業員が勤務時間外や休日にも業務を行いやすくなっているのが現状です。
テレワークで隠れ残業が発生する原因
・業務量が変わらないまま残業時間を規制している
政府が主導している働き方改革を実践するために残業削減に努める企業が多くなりましたが、一人あたりの業務量が以前と変わらないままだと定時内に全てのタスクを完了することが難しくなります。その結果、従業員は定時後も仕事を続けなければならなくなり、隠れ残業が発生します。
・テレワークで仕事のメリハリがつきにくい
自宅からテレワークするような場合は仕事とプライベートの境界が曖昧になり、仕事の時間が伸びる傾向があります。つまり、効率的な時間管理ができずにいると結果的に仕事の進行が遅れ、残業しなければ業務が終わらなくなるのです。
また、現在は自宅や外出先でもインターネット環境が整っているため高機能なデジタルデバイスがいつでもどこでも利用可能であり、これも仕事とプライベートの境界が曖昧になる一因です。
・長時間労働が良しとされる組織文化が残っている
残業が暗黙のうちに期待されるような職場文化の場合、従業員は規定の残業時間を報告せずに働き続けることがあります。業界や職種によってはある程度の残業は仕方がないこともありますが、残業をすることが献身やコミットメントの証と見なされて昇進や評価に影響を与えるような企業文化である場合は、隠れ残業という概念さえ曖昧になりがちです。
テレワークで隠れ残業を防ぐべき理由
隠れ残業は従業員個人、企業の双方に次のような悪影響を及ぼすリスクがあります。
従業員の健康問題
長時間労働は、不安、うつ症状、ストレス関連の心理的問題のほか、睡眠不足や高血圧、心臓病リスクの増加など、身体的健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
生産性の低下
疲労が蓄積すると作業の効率が低下し、同じタスクにより多くの時間がかかるようになります。疲労は注意力の散漫を引き起こし、作業中のミスが増える原因にもなるでしょう。
ワークライフバランスが崩れる
家族や友人と過ごす時間、趣味やスキルアップに使う時間が減り、プライベートでリラックスできる機会が失われます。これは出社・テレワークのどちらあっても同じです。

【公開】テレワークでワークライフバランスを保つ秘訣4選!
「テレワークは本当に楽なのか知りたい。」 「テレワークでワークライフバランスを維持する方法をを知りたい。」 近年、テレワークが流行り始めると同時に、ワークライフバランスが…
労働法に違反するリスクがある
労働時間規制を超える労働は、隠れ残業であるかどうかを問わず法的な違反となり、企業が罰金や訴訟のリスクに直面することがあります。
また、隠れ残業であっても残業であることには変わりないのため、後々従業員から残業代を請求されて企業側が経済的打撃を受けることも。

リモートワークでも気を付けたい残業、労働基準法ではどうなっている?
在宅勤務での残業は企業ごとに扱いが異なりますが、労働基準法ではどのような扱いになっているのでしょうか。 今回は、在宅勤務における残業と労働基準法での扱いについてご紹介しま…

労働基準法における休日出勤とは?割増賃金が発生する休日出勤のケースについても紹介
労働基準法における休日出勤とは、ただ休日に出社して業務を行うことではなく、労働基準法における休日に出社した場合を指します。 今回は、労働基準法における休日出勤や割増賃金が…
テレワークで隠れ残業を防ぐ方法
テレワークでの隠れ残業は発見が非常に難しいため、発生を防ぐには企業側が勤怠管理を徹底することが大切です。
業務の量を見直す
業務時間内に完了できる業務量であるか、一度確認してみましょう。中には残業しないと終えられない業務量を抱えている人も少なくありません。その場合には、業務量の調整や対策を考えたほうがよいでしょう。
ノルマなどを見直す
目標やノルマは、モチベーションに影響を与えてくれるものです。一方で、目標が高すぎたりノルマが厳しすぎたりすると負担にもなりかねません。目標やノルマの設定をする際には、チーム内や上司・部下との間で目標設定に対する意識にギャップが生じていないか確認することをおすすめします。
勤怠管理システムを導入する
企業側の対策として、隠れ残業をチェックができる勤怠システムの導入が効果的です。従業員がさまざまな端末で作業することを想定し、パソコンの他にもスマートフォン、タブレットのログイン情報を確認できる勤怠システムの導入を検討してみてください。

テレワークで社員を過度に監視することは間違い!【ICTツールで解決しよう】
新型コロナウイルスの流行の影響で、テレワークというワーキングスタイルは企業に急速に普及し始めました。2021年の時点で約30%に留まっていますが、各企業でテレワークという…
まとめ
テレワークの急速な普及により増えているのが、隠れ残業です。隠れ残業が続くと仕事の効率が悪くなったり、心身の病気のリスクが高まったりします。隠れ残業を防ぐ方法はさまざまですが、勤怠管理システムの導入が効果的です。企業の働き方を見直す際に、ぜひ検討してみてください。

労働審判と訴訟の違いとは?特徴や労働問題を防ぐ方法はある?
労働審判と訴訟の違いをご存知でしょうか?労働審判は裁判所を通して行われる労働問題の解決手続で、訴訟とは異なる特徴があります。今回は、労働審判と訴訟の違い、労使トラブルを防…

時間外労働にかかわる36協定とは?特別条項や注意点も紹介
従業員に時間外労働をさせる場合、36協定を結んでいないと罰則となってしまうケースもあるため、基本的な内容と上限が緩和される特別条項、適用外の職種などについて理解しておく必…

勤務時間にみなし残業は入れるべき?労働基準法での扱いとは?
月の勤務時間にみなし残業を含めている企業がありますが、求人を出す際に入れるべきか悩むこともあるのではないでしょうか。 今回は、みなし残業の労働基準法での扱いをご紹介します…
働きぶりを管理したい方へ。リモートワークのためのICTツール『RemoLabo』のご紹介
- 従業員から喜ばれている在宅勤務。しかし作業効率が落ちた気がする。
- チャットの返信が極端に遅い。リモートワークになってからこんなことが頻発している。
- リモートにしてから初めて納期遅れが発生。部下の仕事ぶりが不安だ。
リモートワークに関するこうした問題・課題、『Remo Labo』(リモラボ)なら解決できます!
<RemoLaboは働きぶりがしっかりわかるICTツール>
『RemoLabo』はリモートワーク中の勤務状況をデータで把握できる勤怠管理・生産性分析ツールです。
従業員が使用するパソコンにインストールすれば勤務中のマウスやキーボード操作回数、ページ閲覧ログを常時記録するほか、使用しているアプリケーションも可視化することで「リモートワーク中に何をして、何に時間を費やしているか」をしっかり把握できるようになります。
また、パソコンを起動・シャットダウンするだけで始業・就業時間を打刻できるので勤怠管理も手間いらずに。
リモートワークに不安がある労務担当者の皆さん。
RemoLaboで”安心かつラクなリモートワーク”を実践しませんか?
