未経験でもフルリモート・正社員で働ける職種とは?狙い目の職種や選考を突破するコツも解説

未経験でもフルリモート・正社員で働ける職種とは?狙い目の職種や選考を突破するコツも解説

柔軟な働き方に憧れるものの、職種未経験で最初からフルリモート勤務は難しいのではないか–。

このような悩みを抱える方はコロナ禍以降増えています。転職サイトを見てもフルリモート可となっているのはITエンジニアやWebデザイナーといった高度なスキルが要求される職種ばかりですから、まったくの未経験者には確かに難しいでしょう。正社員採用であればなおさらです。
しかし、コロナ禍以降、未経験者であってもフルリモートで働ける企業は増えています。
そこで、今回は未経験でもフルリモート・正社員で働ける職種とその特徴、狙い目の職種、フルリモート正社員の選考を突破するコツのほか、現在の職場でフルリモートワークを実現する方法についても解説します。

フルリモートで働けるなら転職・年収ダウンも許容!?フルリモートの最大のメリットとは?

フルリモートで働く最大の魅力は、地理的・時間的な制約を取り払い、自分のペースで効率的に仕事ができる環境を手に入れられることです。
未経験からでもスタートできる職種が増えている今、フルリモートは単なる一時的なトレンドではなく、ビジネスパーソンが自身のライフスタイルを維持しつつ、安定したキャリアを積む方法の一つとして認識されていると言ってよいでしょう。

パーソルキャリア株式会社運営の転職サイト「doda」は2021年、20代~30代の同サービス利用会員を対象にリモートワーク・テレワーク企業への転職に関する意識調査を実施したところ、転職先を検討する際の条件として「リモートワーク・テレワークを実施している」「今の会社よりもリモートワーク・テレワークの制度・環境が充実している」ことを重視すると回答した人は54.4%でした

また、「転職先を検討するうえで、リモートワーク・テレワークが可能であれば、年収が下がってもよいと思いますか」との質問には32%の人が「年収が下がってもよい」と回答しています
(参考:転職サイトdoda「リモートワーク・テレワーク企業への転職に関する意識調査」)

コロナ禍の混乱期から脱した現在、フルリモートワークを実施する企業は減少傾向にありますが、ライフワークバランスを重視する求職者にとってはいまだ根強い人気があることは間違いないでしょう。

フルリモートで働く最大のメリットは場所と時間の制約からの解放です。
ハイブリッドワークでは出勤日があるため、出勤可能な距離に居住する必要がありますが、フルリモートであれば全国のどこからでも勤務可能。フルリモートワークは「基本的には出勤する必要がない」ことを前提とした働き方なので、海外から勤務する方も増えています。

また、プログラミングやデザインなど大きな集中力が必要な職種の方にとっても、仕事が捗る環境を自分自身でカスタマイズできるフルリモートは大きなメリットがあるはずです

未経験でもフルリモートで働ける職種の特徴

しかし、フルリモートで働ける仕事はデジタルツールの利用となじみやすく、オンラインで完結する仕事や、プロセスよりも最終的な成果や納品物が重要視される仕事であることが多く、職種未経験者がフルリモートでキャリアをスタートさせるのは難しいとされています。
ただ、最近では人材不足の影響もあり、全国から意欲のある求職者をフルリモートワーカーとして採用し、オンラインでしっかり教育する体制を構築している企業も徐々に増えています。
では実際、どのような職種で未経験者のフルリモート勤務採用があるのでしょうか。
ここからは、未経験でもフルリモートで働ける職種の特徴を見ていきましょう。

コミュニケーション能力が強みになる職種

まず、高度なコミュニケーション能力が必要とされる職種です。
たとえば、カスタマーサポートやカスタマーサクセスといった職種ではリモート環境でもわかりやすい言葉で顧客と円滑にやりとりができるかどうかが重視されます。

仕事の進め方に明確なルールがある職種

データ入力やデータ管理、eコマースのカスタマーサポート業務などは明確なマニュアルに従って業務を進められるので入職前から専門的かつ高度なスキルを必要とせず、トレーニング期間も短いことが多いため、タイピングスキルや基礎的なPC操作ができれば未経験でも十分対応可能です。

アシスタント系職種

データ管理や簡単なリサーチ、スケジュール管理などを担当するオンラインアシスタント(バーチャルアシスタント)のような職種も未経験で飛び込みやすいと言えるでしょう。
こうした職種では幅広い業務に対応できる柔軟性や業務処理のスピードが要求されますが、パソコン操作とデジタルツールに慣れれば未経験でも適応しやすいのがメリットです。

未経験OKのフルリモートで働ける狙い目の職種4種

未経験でもフルリモートで働ける職種に共通するのは、入職の時点で専門的かつ高度なスキルが必要ないという点。
以下の職種は、パソコンをインターネットにつなげてオンライン業務に適した作業環境を構築する、文書の作成・保存、メールやチャットの送受信が可能であれば未経験でも挑戦可能なものです。
ただし、業務に就いてからはそれぞれに求められるスキルを習得しなければならないことは覚えておきましょう。

カスタマーサポート

商品に関する問い合わせやトラブルシューティングなどをチャットで対応するカスタマーサポートは、丁寧な研修を受ければ未経験者でも始められやすいのでおすすめです。
自宅からお客様の質問にタイムリーに対応する業務なので、コミュニケーション能力やタイピングスピードが重視されます。
今は多くの企業がチャットやメール等のサポートを導入しているため、カスタマーサポート業務は非常に需要が高まっており、求人も多いのでおすすめです。

データ入力・集計・管理

データの入力・集計・管理は、非常に基本的なスキルで始められるフルリモートワークの代表例です。企業のアンケートデータや顧客情報の整理、商品の在庫管理データを扱う仕事はクラウド上のツールやエクセルの基本的な操作さえできれば未経験からでもスタートできます。
ただし、AIの導入が進んでいる業務なので、就業後は他のスキルを習得することをおすすめします。

コンテンツモデレーター

あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、コンテンツモデレーターは、SNSや掲示板サイト、オンラインコミュニティに投稿された内容をチェックし、規約違反や不適切なコンテンツがないか確認する仕事です。
主にテキストや画像の監視を行うため、専門知識はほとんど必要なく、業務はマニュアルに基づいて進められます。
たとえば、大手SNSプラットフォームやオンラインゲームコミュニティではこのようなリモートでのモデレーター業務が増えており、未経験者にも門戸が広がっています。

バーチャルアシスタント

バーチャルアシスタントはリモートで行う事務サポートの仕事です。企業の管理者や個人事業主に代わり、メール対応、スケジュール管理、簡単なデータ整理などを行います。未経験であっても、クライアントと円滑なコミュニケーションを取る能力があれば十分です。
最近では、オンラインアシスタントを活用する企業が増えており、パートタイムやフルタイムの選択肢も広がっています。

「リモートワークは生産性が落ちるからダメ」。これを言われたら『RemoLabo』の出番です。PC1台、月額110円で利用できる業務の見える化ツールとは?→詳しくはこちらから

未経験者がフルリモート正社員の選考を突破するコツ

フルリモートの正社員の求人はさほど多くないうえ、求職者のニーズに比べると依然として供給が少ない状況であるため、競争率は必然的に高くなります。
特に、「業界・職種未経験で応募可」となっている求人はさらに高倍率になる可能性が高く、選考には適切な準備と戦略を立てることが必須です。
未経験者でも応募可能となっている以上、専門的なスキル・知識の面で深く探られることは少ないにしろ、それ以外の社会人としての意識や、応募する職種に対しての意欲、基本的なパソコン操作スキルの有無に対してはしっかり確認されるので注意しましょう。
ここでは、実際の採用現場で重視されるポイントや、選考を突破するコツを具体的な事例を交えて紹介します。

フルリモートに必要なスキルをアピールする

フルリモートの仕事では、専門的な知識より自己管理能力やコミュニケーションスキルが重視されることが多くあります。たとえば、リモートでの仕事においては、自身の判断でタスクを進め、必要に応じて自ら上長に報告する力が必要です。そのため、選考では「自分がリモート環境で効率よく働けると思う理由」をしっかり伝えましょう
たとえば、カスタマーサポート職を目指す場合、「学生時代(または前職で)にオンラインのプロジェクトを進めた経験があり、問題なく遂行できた」といったエピソードを盛り込めば、フルリモートに必要な最低限のスキルを持っていると証明できるでしょう。

オンライン面接の準備は入念に

フルリモートの選考はオンラインで行われることが多いですが、ここで重要なのは、技術的なトラブルを避けるために事前に環境を整えることです。面接当日にカメラやマイクが不調であったり、ネット接続が不安定だったりすると、それだけで大きなマイナス印象を与えかねません
また、オンライン面接で画面越しにもしっかりと目を合わせる姿勢や、メモを取りながら話す真剣さを重視している採用担当者もいます。面接の前はZoomやGoogle Meetといったツールを使いこなす練習をし、カメラの位置や室内の明るさなど、“映り方”の点も確認しておきましょう

簡単なITスキルは早めに習得する

全くの未経験者であっても、基本的なITスキルは必須です。たとえば、Googleドキュメントやスプレッドシートなどのクラウドサービス、SlackやChatworkなどのコミュニケーションツールの使用経験は、選考の中でも頻繁にチェックされます。これらのツールは業務の効率化だけでなく、チームとの連携にも欠かせないからです。
実際、マーケティングアシスタントのポジションでは、未経験者がオンラインで公開されているチュートリアルを使ってGoogleスプレッドシートの使用方法を学び、それをアピールしたことで内定を勝ち取った事例もあります。無料で学べるリソースを最大限に活用して、ツールの基本的な使い方を学んでおくことも選考突破の鍵です。

オンラインで完結する仕事で実績を作っておく

未経験であっても、小さな実績を選考時にアピールできれば、大きな強みになります。
たとえば、クラウドソーシングで簡単な記事作成やデータ入力のような仕事で経験を積んだり、ブログを開設したりするなど、オンラインでの作業に慣れていることを面接官に伝えられれば、良い印象を与えられるでしょう。
小さな実績であっても、オンラインで何かをやり遂げた経験は未経験者にとって大きなアピールポイントになります。

柔軟性と適応力を強調する

フルリモートの職場では、オンライン環境特有の予定変更やトラブルに迅速に対応できる柔軟性と適応力が重要です。インターネット接続の不調や、使用しているツールやプラットフォームのアップデートに伴う変更など、オンラインでは想定外の状況が発生することが珍しくありません。
また、選考過程では「新しいオンライン環境やデジタルツールに素早く順応できるかどうか」も重視されます。
そのため、面接では新しいものに対する抵抗感がないことを伝えましょう。
「以前、Zoomでの会議中に接続トラブルが発生した際、即座に別のビデオ会議ツールを提案して会議を再開できた」というような具体的なエピソードを盛り込むことで、オンライン環境での適応力を効果的にアピールできるでしょう。

転職の面接で在宅勤務を希望する理由を伝える際の注意点とは?

現在の職場でフルリモートを実現するためには?

「できれば今までのキャリアを活かしたい」「状況的に転職が難しい」といった場合は現在の職場でフルリモートワークを提案するのも一つの手です。
当然、職場から理解と承認を得る必要がありますから、その際には次のような点を軸に、フルリモートワークを提案してみましょう。

フルリモートワークのメリットを伝える

まずは、企業側の理解を得ることが大切です。上司や経営陣に対してリモートワークのメリットを伝えましょう。業務効率の向上やコスト削減など、具体的な効果を示すことが有効です。同業他社がリモートワークを導入した事例や、実際に生産性が向上したケースを紹介することで、説得力が増します

「業務の見える化ツール」の導入を提案する

企業がフルリモート勤務を採用しない要因の一つに、生産性の低下、つまり、”サボり”に対する懸念があります。従業員の働きぶりを直接確認できないのですから企業側の懸念は当然でしょう。
しかし、こうした課題は、遠隔でも就業中の業務内容を確認できる「業務の見える化ツール」を導入すれば解決します。このようなツールには出退勤の時間を自動で記録できるものもあるため、従業員の労働時間を把握する義務がある労務担当者の負担軽減の面でもメリットがあります。
今の職場でフルリモート勤務を提案する際は、「業務の見える化ツール」(リモートワーク向けの勤怠管理ツール)の導入案も同時に伝えましょう。

「部長!月額たった110円で使える勤怠管理ツールがあるんです!」。フルリモートを目指すなら『RemoLabo』をご提案ください。→詳しくはこちら

まとめ


求職者として重要なのは、ただの「フルリモート」を目指すのではなく、自分自身が自分らしく、かつ、能力を発揮できる職場環境を見つけ、そこに適応し成長する意欲を持つことです。
フルリモートの仕事を得た後はそのこと自体に満足せず、キャリアの構築に目を向けて、一歩ずつスキル・キャリアアップしていきましょう。

営業職もテレワーク可能?営業にテレワークを導入するメリットとデメリット、導入方法を解説!
リモート求人の探し方とリモートワーク導入企業の特徴とは?
テレワークができる職種とできない職種はどれ?【職種別導入率グラフあり】
RemoLabo
Remotework labo編集部
Remotework labo編集部
このライターの記事一覧

Remotework labo(リモートワークラボ)は株式会社アイ・ディ・エイチ運営の「リモートワークの可能性と未来を追求するメディア」 です。 私たちの使命は、多様な働き方の実現を目指す皆さんに「なるほど!」と思っていただけるメディアを目指して日々リモートワークに関するさまざまな情報を収集・分析し、有益な情報発信すること。 編集部メンバーもリモートで活動しながら、読者の皆さんと一緒にリモートワークがもたらす可能性と未来を考えていきます!

おすすめ記事

リモートワークの関連記事