従業員がテレワークを申請する理由とは?会社が在宅勤務申請書に記載させるべき内容も解説!
当初は新型コロナウイルス感染防止のために導入され始めたテレワーク。
しかし、感染状況が落ち着きを見せ始めた後もテレワークを続けたいと考えている人は多く、実際「これからもテレワークの働き方を残してほしい」と従業員から相談された労務管理担当者の方がいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、従業員がテレワークを希望する理由と、企業側がテレワークを許可する場合の在宅勤務申請書(テレワーク申請書)に記載させるべき内容について解説します。
一人ひとりに事情あり!従業員がテレワークを希望する理由
改めて、なぜテレワークを希望する従業員が多いのでしょうか。これには、従業員一人ひとりが抱える事情があります。たとえば、次のようなものです。
育児や介護
まずは育児や介護、看病など、家族のケアが必要でテレワークを申請することがあります。テレワークであれば自宅で仕事をしながら家族のケアができますし、通勤時間がなくなった分、ケアにかける時間をしっかり確保できるようになります。テレワークの導入による柔軟な働き方は、育児や介護が理由の離職防止につながります。
通勤が困難
遠方に住んでいたり、配偶者の転勤で引越しせざるを得ない状況にあったりする場合、テレワークが可能になればキャリアを継続しやすくなります。通勤が困難な状態がゆえに仕方なく退職を選ぶ従業員は珍しくありません。
健康上の理由
身健康上の問題がある場合、自宅で働くことが快適であることが多いため、テレワークを希望することがあります。また、新型コロナウイルスに代表されるような疫病が流行した際は事業継続の有効な手段となります。
生産性の向上
一部の従業員はオフィスよりも自宅の方が集中して作業できると感じています。単純な理由と思われがちですが、騒音や仕事の中断が少ない方が望ましい職種や部署の場合はテレワークで生産性が向上する可能性があるでしょう。
学習やスキル開発
「大学や大学院に通いたい」「資格取得のために学習時間を確保したい」といった理由でテレワークを申請する従業員がいます。通勤時間がなくなることで時間の余裕ができますから、この機会に新たな学び直したいと考える従業員が出てきてもおかしくないでしょう。
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企業がテレワークの申請を許可するメリット
実際の働きぶりを確認できないテレワークの導入は一種のリスクと見る企業もありますが、テレワークの申請を許可すれば、企業にとっても次のようなメリットがあります。
優秀な人材を確保できる
テレワークにより、遠方に居住する優秀な人材を確保できるようになります。そうなれば、企業の成長につなげられるでしょう。業種や触手によってはテレワークの導入が難しい馬場合もありますが、まずはテレワークで対応できそうな一部の業務から試験的に導入してみてはいかがでしょうか。
企業のイメージ向上につながる
テレワークの導入は、企業のイメージ向上につながります。先進的なイメージを築ければ、社会的な評価や顧客の信頼を高められるでしょう。もちろん、これは採用活動においても大きなインパクトを残しますから、全国から優秀な人材が集まる可能性が格段に高くなります。
事業の継続性が高まる
自然災害や緊急事態など、オフィスでの業務が困難な状況でも、テレワークで業務対応できれば事業の継続性を確保できます。
テレワークの導入によりオフィスに出勤する必要がなくなるため、交通事故や感染症などのリスクも軽減し、従業員の身の安全確保につながることも大きなメリットでしょう。
離職率の改善につながる
テレワークによる柔軟な働き方が実現すれば、ワークライフバランスが向上するうえ、住居移転や育児・介護による離職を防ぎ、優秀な人材の定着率を高められます。
企業は在宅勤務申請書に何を記載させるべき?
それでは次に、企業側が在宅勤務申請書(テレワーク申請書)に記載させるべき項目についてみていきましょう。
フルリモート勤務が基本となっている場合以外はテレワークを許可制とし、それなりの理由が必要とする企業が多いとされています。
申請者の情報
在宅勤務申請書には申請者の氏名、所属部署、連絡先などの情報が記載されている必要があります。
在宅勤務の条件
在宅勤務の期間や時間帯、場所、週の出勤日数など、具体的な条件を明確に記載させましょう。
- 在宅勤務の期間(具体的な開始日と終了予定日)
- 在宅勤務の時間帯(例: 9:00〜17:00)
- 週の出勤日数(例: 週3日、毎日など)
- テレワークする場所(例:通信セキュリティが保たれる自宅のみ、またはサテライトオフィスなど)
在宅勤務の環境
在宅勤務に必要な環境や設備について詳細に記載する必要があります。インターネット環境や必要なソフトウェア、セキュリティ対策ツールなどの名称について記載させましょう。
- 必要な環境や設備(例: インターネット環境、パソコン、専用ソフトウェア、ビジネスチャットツール、セキュリティ対策ツールなど)
- ソフトウェアやツールの名称(例: Microsoft Office、VPNクライアント、ウイルス対策ソフトなど)
業務内容
在宅勤務においてどの業務を担当するのか、具体的な業務内容を記載させましょう。
・担当する業務の具体的な内容(例: 顧客メールの返信、ドキュメント作成、オンラインミーティングへの参加など)
在宅勤務の同意
在宅勤務に関するルールや規定、セキュリティ上の注意事項など、申請者が了解したことを書面で保管しておく必要があります。
企業がテレワークを導入する際に気を付けるべきポイント
最後に、テレワークを導入する際に気を付けるべきポイントを確認しましょう。
就業規則などのルールを整備する
テレワークの導入にあたり、就業規則やルールを整備する必要があります。勤務時間や報告体制、コミュニケーション手段など、明確で具体的なルールを定めて就業規則に記載することで、問題やトラブルを防げます。また、従業員に対しても、これらのルールを明確に伝えるために全社員に確実に共有することが大切です。
勤怠管理の方法を決定する
テレワークでは勤怠管理が重要です。申請者の出勤・退勤時間や休憩時間などを正確に管理する方法を選択し、従業員との合意を得る必要があります。勤怠管理の方法としては電子出勤簿やタイムトラッキングソフトといったICTツールの利用が便利です。現在、タイムカードを利用している場合は従業員にツールの使い方をレクチャーする必要があります。
書面でテレワークのルールを明示する
テレワークのルールや規定を書面で明示することが非常に重要です。申請者が正確に理解し、遵守できるようにするために、具体的な内容を明確に記載しましょう。たとえば、テレワークでは以下のようなルールが挙げられます。
- テレワークの日程と時間枠を明確にする
- テレワークを行う場所や環境の要件を明記する
- コミュニケーション手段や連絡先のルールを定める
- 機密情報や個人情報の取り扱いに関するガイドラインを示す
勤怠管理ツールの導入を検討する
テレワークの効率的な管理のためには、勤怠管理ツールの導入がおすすめです。
勤怠管理ツールを導入することにより、以下のようなメリットがあります。
・出勤・退勤の記録できる
勤怠管理ツールを使用することで、正確な出勤・退勤の記録できるようになります。
・労働時間を正確に把握できる
勤怠管理ツールを導入すれば労働時間を正確に把握できるようになります。これにより、労働時間の適切な管理が可能となり、労働時間の過少申告や過大申告の防止につながります。
・報告書を作成できる
日々の業務報告書を作成できる機能が備わっている勤怠管理ツールであれば効率的に報告書を作成できます。従来の手動での作成に比べると、かなり手間が省けます。
・人為的なミスを防げる
タイムカードや手書きの自己申告では記入ミスや打刻忘れが発生しがちですが、勤怠管理ツールならこのようなヒューマンエラーによるミスを最小限に抑えられます。
以上のように、勤怠管理ツールの導入はテレワークの効率的な管理において重要な役割を果たします。テレワークの導入を検討している労務管理担当者は、業務効率化を進めるためにも、勤怠管理ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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まとめ
テレワークは通勤のコストやストレスを軽減し、従業員のワークライフバランスの向上に貢献します。
また、企業にとっても優秀な人材の確保やイメージ向上、事業の継続性向上など、多くのメリットがあるため、導入できる企業は、ぜひテレワーク体制を整えてみてはいかがでしょうか。
ただし、テレワークの導入にあたってルールや規定を整備、勤怠管理ツールの導入など、入念に準備することが大切です。
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