長時間労働、大丈夫ですか?職場の「残業文化」を変える方法

近年、日本では「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「働く人々のニーズの多様化」という課題を解決するべく働き方改革が進められています。

2020年4月より中小企業に対しても「時間外労働の上限規制」が施行されるなど、長時間労働の是正に本腰を挙げて取り組む必要が出てきています。

しかし、中には長時間労働が常態化していて改善方法も分からず悩んでいるという企業もあるのではないでしょうか。

今回は長時間労働のリスクや原因、そして改善のための生産性向上の方法について解説していきます。

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長時間労働の定義とは

まずは「長時間労働」の定義について見ていきましょう。

 

実は、「何時間以上の労働が長時間労働」といった明確な定義はありません。

本来の労働時間の上限を大幅に上回る労働が「長時間労働」と呼ばれています。

では本来の労働時間の上限とは何なのでしょうか。

 

これは法定労働時間のことで、労働基準法で定められた労働時間の限度である「1日8時間・週40時間」を指します。

つまり、本来はこの「1日8時間・週40時間」以上の労働は違法なのです。

この時間を超えて従業員を働かせる場合には36協定を締結することが必須となっています。

 

36協定を締結した場合は残業が可能になりますが、臨時的な特別の事情がある場合を除き上限が1ヶ月に45時間、1年に360時間と定められています。

そのため「月45時間以上の残業」がある場合には、「長時間労働」をしていると考えるべきと考えられます。

長時間労働の常態化がもたらすリスク

長時間労働 残業

長時間労働が常態化することは大きなリスクへ繋がります。

まずはやはり社員のうつ病・過労死などの健康問題および自殺があげられます。

慢性的に長時間労働が続くと、プライベートの時間や十分な休息がとれなくなります。

リラックスする間もなく次の日を迎え続けることで心も身体も疲弊していき、うつ状態になる恐れがあります。

 

また、うつ病のような精神的な健康リスクのほか脳・心臓疾患や胃・十二指腸潰瘍などといった肉体的な健康被害をもたらすリスクもあり、最悪の場合には自殺や過労死にも繋がりかねません。

長時間労働がもたらす健康への害は大きなリスクであると言えるでしょう。

 

ほかに、離職者の増加及び人員補充のための採用コスト増大というリスクもあります。

慢性的な長時間労働により心や体を壊してしまった従業員は仕事を続けることができなくなり、休職や離職をする可能性が高まります。

休職者・離職者が出た場合、他の従業員の業務量・業務時間がさらに増加してしまうため、人員補充をしなければなりません。

結果、多額の採用コストや労力がかかってしまうというわけです。

 

また、長時間労働による健康障害が原因で従業員が亡くなったり離職者が悪い口コミを流したりすることで、企業としての信用を失くす恐れもあります。

いわゆる”ブラック企業”のイメージがついてしまうことは望ましくないですよね。

このように、長時間労働が常態化すると様々なリスクに晒されることになります。

長時間労働の原因は「残業文化」にアリ?

このように百害あって一利なしの長時間労働ですが、何がその原因となっているのでしょうか?

人手不足による業務過多や、管理職のマネジメント不足により当たり前になってしまっている非効率的な働き方などに加え、「残業文化」が大きな要因となっています。

残業をして長時間働く人が仕事を頑張っていると高く評価される社風がある、自分の仕事は終わっているのに上司や周囲の人に合わせて残業をすることが常態化している……。

このように直接的な要因が業務量の多さではなく、評価や周囲の目を気にして行う残業は「残業文化」によるものであると言えます。

このような文化が根付いている場合、長期的に職場全体で残業削減に取り組まなければ改善は難しいと言えるでしょう。

長時間労働の抑制と生産性向上の方法

それでは、どうすれば生産性を向上し長時間労働を抑制することができるのでしょうか。

勤怠状況の正確な把握

長時間労働を改善するためにはまず従業員の勤怠状況を正確に把握する必要があります。

同じ業務をしている人に勤務時間の偏りの有無、残業の多い部署、少ない部署などをしっかりと把握し、問題点を探し出しましょう。

問題点が分かれば人員配置替えや、生産性が低いと思われる従業員への指導等の適切な対処により長時間労働を改善する行動をとることができます。

勤怠状況を正確に把握するためには勤怠管理ソフトを導入することをおすすめします。

勤怠管理ソフトは色々ありますが、弊社でも「RemoLabo(リモラボ)」というソフトをリリースしています。

リモラボは、従業員のパソコンにインストールするだけで、パソコンの操作を記録して労務管理者のパソコンから勤怠状況・生産性を分析・確認できるソフトです。

このような勤怠管理ソフトを導入することで、従業員の勤怠状況を簡単に・正確に把握できるようになります。

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人事考課を見直す

長時間労働を改善するためには「残業して長時間働いている人が頑張っていると評価される」といった人事評価制度は見直す必要があるでしょう。

働いた時間の長さではなく、限られた時間内でどれだけ成果を出したかといった生産性の高さに重きをおいた評価制度を作りましょう。

それによって従業員の意識も変わり、残業時間の抑制を目指すことができます。

ノー残業デーなどの制度の導入

職場全体の意識を変えていくためには、ノー残業デーなどの制度を導入することも効果的です。

まずは週に1度でも絶対に残業が出来ない日を設けましょう。

そうすることで従業員の意識が「限られた時間で仕事を終わらせるにはどうしたらいいか」に向くようになり、工夫して仕事をするうちに生産性が高まっていきます。

慣れてきたら少しずつノー残業デーを増やしていき、ゆくゆくは特別な事情がない限り定時で帰宅することが当たり前となることを目指しましょう。

まとめ

今回は長時間労働のリスクや原因、改善方法について解説してきました。

長時間労働が慢性化すると、企業側にとっても労働者にとっても大きなリスクとなります。

働き方改革推進に遅れをとらないよう、本記事を参考に長時間労働の改善に取り組んでみて下さい。