2021. 5. 30 テレワーク

テレワークを導入するために必要なポイント。失敗しないためにはどうしたら良い?

テレワークを導入する際には、メリットとデメリットを把握しつつ、導入する必要があります。テレワーク導入を失敗しないために、抑えるべきポイントを徹底解説していきます。

近年、時間や場所にとらわれない新しいワークスタイルとして徐々に認知・導入されてきたテレワークですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で急速に導入が進みました。しかし、テレワークを導入していない企業も一定数存在しており、テレワークを導入している企業でもテレワークを実施したことが無い従業員もいるようです。

そこで本記事ではテレワークを導入する際に必要なポイントをまとめて解説いたします。
テレワークを実施したけどまだ慣れないという方にもおすすめですのでぜひご参照ください。

テレワークとは


テレワークは「遠い、遠距離の」という意味を持つ「tele」と、「仕事」のworkを合わせた造語です。
情報通信技術(ICT = Information and Communication Technolog)を活用し、時間や場所にとらわれずに働くことができるのが特徴です。

テレワークの労働形態は「在宅勤務」が一般的ですが、大きく分けると三種類に分類され、「モバイルワーク」や「サテライトオフィス勤務」を含めた総称となっています。
まずは、それぞれの労働形態の特徴を解説いたします。

1. 在宅勤務
2. モバイルワーク
3. サテライトオフィス勤務

在宅勤務

自宅を勤務場所とする働き方のことで、オフィスやテレワークを行う従業員とインターネット上で連絡を取り合いながら仕事を行います。

モバイルワーク

パソコンやスマートフォン、タブレット等のモバイル機器を利用し、移動中や移動の合間にオフィス以外の場所で仕事を行う働き方のことです。

サテライトオフィス勤務

サテライトオフィスは「衛星」という意味を持つ「satellite」が由来です。本拠地のオフィスを中心に「都市型」「郊外型」「地方型」のサテライトオフィスが衛星のように設置されることから、この名前が付けられたとされています。

サテライトオフィス勤務は、仕事ができるようなスペースと通信環境が用意されたごく小規模なオフィスで仕事を行う働き方です。サテライトオフィスは、事業や業務の観点から設置された支社や支店、営業所とは異なり、従業員の勤務形態に重点を置いた本拠地のオフィスとは別の仕事スペースといった意味合いが強いようです。

テレワークのメリットとデメリット


テレワークは今後注目されていく働き方ではありますが、メリットがある一方でデメリットもあります。ここでは、テレワークを導入する人や企業に向けて、メリットとデメリットを紹介していきます。

メリット

テレワークの導入は従業員と企業の双方に大きなメリットがあります。

1. 通勤や移動の負担・コスト軽減
2. プライベート時間の確保
3. 時間の有効活用による業務効率アップ
4. 雇用の継続

通勤や移動の負担・コスト軽減

テレワークの中でも在宅勤務やサテライトオフィスを導入すれば、従業員の通勤や移動の身体的負担を軽減することができます。都市部の企業に勤める方にとっては、ストレスの多い日々の満員電車や交通渋滞から解放されるため、かなり大きなメリットと言えるでしょう。

企業にとっては、照明や空調等のオフィスの設備費やその維持費の削減、従業員の交通費の削減効果が期待できます。

時間の有効活用による業務効率アップ

テレワークでは時間や場所にとらわれずに働くことができるため、合間の時間を有効に活用することで業務効率アップの効果が期待できます。テレワークの中でもモバイルワークは、営業先への移動中やその合間でもモバイル機器を利用して業務を行うことができます。

オンラインで営業や会議を行うようになれば、そもそも移動の必要がなくなるため、より多くの時間を有効活用できることになります。

プライベート時間の確保

テレワークの中でも在宅勤務やサテライトオフィスを導入すれば、従業員の通勤時間がゼロになるまたは減少するため、これまでよりも多くプライベート時間を確保することが可能になります。従業員のプライベート時間の増加は、従業員のメンタルヘルスや仕事へのモチベーションの観点で良い効果が期待できるでしょう。

雇用の継続

従業員の中には配偶者の転勤や育児・介護を理由にやむを得ず退職や転職をするケースがあります。新規従業員の採用コストや育成コスト、昨今の人手不足の状況を考慮すると、従業員の離職は企業側にとっても好ましくないでしょう。

従業員のライフスタイルが変化した際でも退職以外のオプションがあることで、従業員は安心して働くことができ、会社イメージアップにつながれば売り手市場でも優秀な人材を獲得できる可能性が高まります。

デメリット


テレワークの導入に失敗しないためには、デメリットについても認識して置くことが大切です。

1. セキュリティ管理
2. 従業員の業務管理
3. コミュニケーション不足
4. オン・オフの切り替え
5. 運動不足

セキュリティ管理

オフィス内では意識せずともセキュリティ管理が行われていたと思います。しかし、テレワークでは業務形態の性質上、情報漏えいやマルウェア感染のリスクが高まります。自宅や公共のネットワーク、私物のPCはセキュリティ対策が十分でないことが多いためです。

近年、サイバー攻撃の手口が巧妙かつ多様化している一方で、従業員一人一人のセキュリティリテラシー不足が懸念されています。業務データや個人情報等の漏洩によって、企業がサイバー犯罪の被害者となる、場合によっては加害者となり社会的な責任を問われる可能性もあります。

テレワークの導入にあたって従業員のセキュリティリテラシーの向上は必須です。

従業員の勤務・業務管理

オフィス勤務時は従業員の出勤状況や業務状況の確認が容易に行えますが、テレワークでは出社や退社の拘束がなく対面でない分難しくなります。業務の偏りが起きたり、長時間労働やサービス残業を発生させてしまうケースが報告されています。

テレワークにおける残業時間中の勤務実態は確認しづらく、従業員の報告を信じるしかないのが難しいところです。加えて、従業員中には業務を怠る人もいるようで業務管理者は頭を抱えているようです。

コミュニケーション不足

テレワークではオフィス勤務時のように対面で話ができない分、コミュニケーション不足に陥りやすくなります。相談や報告がしにくい、必要なときに必要な指示やアドバイスができないといったケースが報告されています。

連絡のタイミングを図りにくく、いつも以上にやり取りに時間がかかることが多いため、連絡を怠る、後回しにするといったことが起きるようです。
従業員の業務管理の観点からもコミュニケーション不足は好ましくありません。

オン・オフの切り替え

在宅勤務のテレワークでは、オン・オフの切り替えが難しくなります。オフィス勤務時のように出社や退社による仕事とプライベートの切り替えができなくなるためです。

仕事の勤務場所が自宅になったことで、仕事に身が入らない、仕事の緊張感がなかなか抜けない、プライベートの時間に会社から連絡が来ることが増えたといった悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

特に、勤務時間中に家に家族がいる場合や作業部屋が確保できない場合は、仕事中に声をかけられる、家族の生活音が気になる、周りに気が散って集中できないといったケースも挙げられます。

運動不足

在宅勤務やサテライトオフィスのテレワークでは、従業員の通勤や移動の身体的負担を軽減することができる一方で、運動量が減少し運動不足に陥るケースが多くあります。運動不足は従業員の心身の健康状態に悪影響です。

テレワーク導入によって「肩こり」「腰痛」「姿勢が悪くなる」といった不調を訴える人が報告されています。
また、運動不足による血行不良は、集中力や判断力、思考力、記憶力の低下を引き起こす可能性があるともいわれています。

失敗しないためのテレワークを導入する際に必要なポイント


前項で挙げたデメリットを踏まえて、本項では失敗しないためのテレワークを導入する際に必要な4つのポイントについて解説していきます。

1. セキュリティ対策
2. ツールやサービスの導入
3. 業務環境整備
4. 軽い運動

セキュリティ対策

不正アクセスや第三者の閲覧による企業データや個人情報等の漏洩、マルウェアの感染による機器やデータ破損を防ぐためにセキュリティ対策は必須です。情報の取り扱いを怠ると企業や組織の信用を大きく損なう可能性があります。

本項では、具体的なセキュリティ対策の一部を解説していきます。

1. テレワークを考慮した情報セキュリティポリシーの制定
2. 情報セキュリティに関する研修・講習
3. 情報アクセスの多段階認証、データの暗号化
4. マルウェア対策ソフトの導入

テレワークを考慮した情報セキュリティポリシーの制定

テレワーク時の情報セキュリティに関する方針や行動指針をまとめた情報セキュリティポリシーの制定をしましょう。これは制定しても終わりではなく定期的に監査し、その内容に応じて見直しを行う必要があります。
情報セキュリティポリシーの制定は専門家でないと難しいケースも少なくないので、迷わず専門家に作成依頼をすると良いでしょう。

情報セキュリティに関する研修・講習

従業員の情報セキュリティリテラシー向上のために情報セキュリティに関する研修・講習を行いましょう。
情報セキュリティに関する研修・講習では、情報管理規則の周知に加えて情報セキュリティの基本概念や意義など、従業員が規則を遵守するために必要な知識やマインドの教育まで行うと良いです。

情報アクセスの多段階認証、データの暗号化

不正アクセス対策のために情報アクセスは多段階認証にしましょう。アクセスの際に必要なパスワードの自動入力は禁止にし、パスワードの管理を徹底させることが大切です。
また、ネットワークからの情報漏洩の対策のために、データを送信する際は情報の暗号化が必要です。従業員が情報を社外に持ち出す際も必須で、企業や管理者が情報が保存された端末や記録媒体の所在を把握しておくことが大切です。

マルウェア対策ソフトの導入

規則や人でカバーできない部分の対策としてマルウェア対策ソフトを導入しましょう。マルウェア感染対策として安全でないサイト等へのフィルタリングも行うと良いです。定期的に更新し、常に最新のバージョンを維持しましょう。

ツールやサービスの導入

テレワークでは勤務・業務管理がオフィス勤務時よりも難しく、コミュニケーション不足に陥りやすくなるデメリットがあります。
そこで勤務管理ツールやコミュニケーションツール、クラウドサービス等を導入しましょう。この際に、企業側がツールやサービスの安全性を確認し、ツールやサービスの指定や使用許可を出してセキュリティ対策を行います。

コミュニケーションツールやクラウドサービスを導入すれば、業務進捗の確認や相談も行いやすくなるでしょう。クラウドサービスはバックアップとしても利用できます。この場合、細かい区切りで進捗をまとめてクラウドにアップロードおくことがポイントです。

業務環境整備


テレワーク導入のポイントに戻ります。
在宅勤務のテレワークでは、オン・オフの切り替えが難しくなるため、作業部屋の確保を行うのが理想的です。空間によってオン・オフを分けることができ、業務に集中できます。

また、自身の体型に合った作業用の机と椅子を用意できれば、「肩こり」「腰痛」「姿勢が悪くなる」といった不調を軽減できるでしょう。セキュリティ管理の観点から、安全なネットワーク回線の整備も忘れずに行いましょう。

軽い運動

在宅勤務やサテライトオフィスのテレワークでは、運動不足に陥りやすくなります。
そこで、ストレッチやエクササイズ、散歩といった軽い運動を取り入れましょう。運動は心拍数や呼吸回数が増加させ、血流が良くなるので、「肩こり」「腰痛」といった不調を防ぐこともできます。

また、血流が良くなると脳への酸素供給量も増えるので、集中力や判断力、思考力、記憶力の低下を防ぐことができるでしょう。

まとめ


本記事では、テレワークの特徴やメリット・デメリットを踏まえ、失敗しないためのテレワークを導入する際に必要なポイントについて解説いたしました。

テレワークでは企業と従業員双方に大きなメリットがあり、それに目が行きがちで思わぬデメリットに躓くケースが良くあります。

テレワークに限ったことではありませんが、新しいことを始める際はそれの特徴やメリット・デメリットを十分に理解し、あらかじめ対策を講じておくとスムーズに進められます。

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