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2021. 5. 03 リモートワーク

【テレワークの割合は一体どれくらい?】テレワークの割合を業界別に解説!

感染症対策で2020年から急激に普及し始めたテレワーク。しかし、実態としてテレワークの実施率はどのくらいなのかご存じですか?本記事では、テレワーク実施率を業界や雇用形態という切り口から解説していきます。

世間ではどのくらいの割合でテレワークを実施しているのか知りたい。
どの業界がテレワークを実施しているのか知りたい。
自分の周りでテレワークを始めた人がいるけど、実際にテレワークを実施している人の割合はどのくらいなのでしょうか?

本記事ではテレワーク実施の割合について知りたい人に向けて、業界別にテレワークの割合はどのくらいなのかを解説していきます。
テレワークの実際の割合を知ることでイメージの割合とのギャップを埋めることも出来るので、本記事を読んでテレワークの割合について理解しておきましょう。

テレワークの割合は出社の割合より多い?

テレワークは出社の割合より多い?
2020~2021年にかけて、新型コロナウイルスの影響を最小限に押さえるためにテレワークの推進が呼びかけられています。
世間がテレワークというワードを広めてから自分の周りでテレワークで仕事している人が増えてきたと思うかも知れませんが、実際にテレワークを実施している企業の割合はかなり少数である事実をご存知でしょうか。

人材管理システムを扱う「カオナビ」の調査によると、2021年1月の時点でテレワーク実施の割合は26.4%となり、企業全体で見るとたったの2割しかテレワークを実施していないという結果になりました。
さらに毎日出社している人の割合が69.3%で、過半数以上の人がテレワークを実施していません。

テレワークを実施しない理由

テレワークが実施されない理由
世間がテレワークの推進を呼びかけている中で、多くの企業がテレワークの実施に踏み切れないのが現実です。テレワーク実施の割合が増えない一方で、毎日出社をせざる得ない理由は企業によって違うでしょう。

人と組織の調査を手がけているパーソル総合研究所の調査によると、下記の理由が挙げられています。

・テレワークでは対応が不可能な業務
・社内でテレワークの設備が不十分
・会社がテレワークを拒む

上記の理由以外にも実はテレワークが出来る業務であるにも関わらずに環境設備が整っていないから出来ない、もしくは社内の同調圧力やテレワークの推進が明示されていないと言った理由も存在しています。

テレワークでは対応が不可能な業務

テレワークを実施しない理由の1つにテレワークでは対応が難しい業務が存在しています。

例えば、サービス業なら飲食店の接客はテレワークでは出来ません。人と対面しなければ業務が成り立たない仕事でのテレワークは難しいでしょう。
逆にテレワークが可能な業務といえば、普段からPCを使用した業務なら会社に出社しなくても出来る可能性は高いです。

社内でテレワークの設備が不十分

テレワークが出来ない会社の特徴に環境設備が不十分である割合が多いです。急に社会がテレワークを推進され始めたので、想定外の出来事に対応が追い付いていない可能性もあります。
社内でテレワークを推進するにしてもまずは環境設備の構築が必要になのです。

また、業務の中で重要な書類に上司の印鑑をもらわなければならない状況もあるので、今すぐに社内が完全にテレワークに切り替えることは厳しいでしょう。毎日出社しなければ成立しない業務も存在するので、業務のテレワーク化は社内の体制を細かく変えなければ実施に至りません。

会社がテレワークを拒む

実はテレワーク実施に後ろ向きの企業も存在します。なぜなら、テレワークでは対応が出来ない業務では納期に間に合わなかったり、会社経営に影響が出てしまうので企業はテレワークを拒むのです。

会社がテレワークを拒むという事態もあるくらい、社会全体が完全にテレワークに切り替えることが難しいのでしょう。
特に接客業となればテレワークでは利益を生めないのが現状なので、コロナの感染を徹底的に予防してまでテレワークを拒みます。業務が無くなると、もちろん利益も無くなるのでテレワークの実施はいっそう難しいでしょう。

テレワークの割合は企業規模で変化する

テレワークと企業規模の関係
テレワーク実施の割合は企業規模によって変化しています。

パーソル総合研究所の調査によると、2021年5月時点で100人未満と10000人未満の企業でテレワーク実施の割合を比較すると約2.7倍の差がありました。

ただ単に大きい企業だからという理由だけでなく、業界の仕事内容にも左右されるでしょう。

・従業員数が100人未満の場合
・従業員数が1000人未満の場合
・従業員数が1000~10000人以上の場合

企業規模が大きいほど、テレワーク実施の割合が大きくなる傾向があります。
上記の従業員数ごとにテレワークの割合を解説していきます。

従業員数が100人未満の場合

パーソル総合研究所の調査結果に基づいて、規模が小さい企業のテレワーク実施の割合を見ていくと13.1%という全体の1割程度しかありませんでした。毎日出社が86.3%とかなり高い傾向です。

具体的な例でいうと、接客や医療・介護のようにテレワークでは替えが効かない、もっと言えば人手不足の業務が多いので出社せざる得ません。
逆に小規模の企業でもテレワークが可能な仕事といえば、PCが無ければ出来ないような仕事になります。

従業員数が1000人未満の場合

従業員数が1千人未満の企業規模の場合のテレワーク実施の割合が22.5%と100人未満の企業規模と比較すると約1.7倍の差があります。テレワークを実施していない割合が76.7%と、1つの企業につきテレワークを実施しているのは10人程ということになります。

さらに業務自体が無くなった割合が0.8%という結果で、100人未満の企業と1万人規模の企業と比べると2~4倍の差がありました。
企業規模が大きいほど業務が無くなるという訳でもなく、日本の99%は中小企業なので幅広く業界全体を見るとテレワークが不可能な業務もそれだけ多いという背景があるのでしょう。

従業員数が1000~10000人以上の場合

企業規模が1千人~1万人以上の場合はテレワーク実施の割合が34.2~45.0%と他の企業規模と比較して高い傾向があります。企業規模が大きくてもテレワークを実施していない企業が54.7~65.4%とまだまだ割合が高めです。

テレワークを実施していない企業が多い理由の1つに、前述したように業界によってはテレワークが厳しいといった業務が存在しています。

サービス業の場合、従業員が現場にいなければ成り立たないといった事情もあり、そもそもテレワークとは無縁の業務なので踏み切れないのでしょう。

業界別にテレワークの割合を比較

テレワーク割合を業界別で解説
テレワーク実施の割合は業界別に大きく変わってきます。
人材管理システムの提供を行うカオナビの調査によると、2020年8月時点で全業界で毎日のテレワーク実施の割合は7.5%、出社とテレワークが併用なら15.7%とわずか2割程度の結果になりました。残りの73.6%は毎日出社が現状です。

業界の仕事内容とテレワークが出来る環境が整っているかどうかで割合に差が出てくるでしょう。

・IT・インターネット
・メーカー
・金融
・流通
・公共

PCが無ければ出来ない仕事の場合は容易にテレワークへ移行が出来ますが、現場主義の仕事ではかなり難しいのでしょう。
上記の業界別にテレワーク実施の割合を順番に解説していきます。

IT・インターネット

IT・インターネットを扱う情報通信業界では他の業界と比較すると、テレワークへの移行が容易である傾向があります。
元々PCが無ければ出来ない業務ということもあり、既にテレワークを実施していた企業もあるので環境設備も充実しているのでしょう。

毎日テレワークを実施している割合は31.4%、出社と併用でテレワークを実施している割合は29.6%と全体割合で61.0%という結果になりました。
逆に毎日出社している割合は 37.6%と他の業界と比べるとやはり低い傾向です。

メーカー

メーカー業界の場合は現場での作業が必要不可欠です。基本的に現場ありきの仕事をするので、企業全体が完全にテレワークへの移行となると厳しいでしょう。モノづくりの現場では人がいなければ作業が進まないので、どんな状況であっても顧客との納期に間に合わせなければなりません。

メーカー業界で毎日テレワークを実施している、または出社と併用してテレワークを実施している割合を合算すると34.1%という結果になりました。情報通信業界の毎日出社の割合と比較するとメーカー業界の約過半数が毎日出社ということになります。

金融

銀行などの金融業界となると仕事内容の多くは対面業務が必須なのでテレワークでは実現が未だに厳しいという点と、古くからの組織文化に依存する傾向があるようです。まだまだIT環境設備が不十分である企業が多く、毎日テレワークを実施している割合は6.1%、出社とテレワークの併用だと22.5%と全体でわずか3割程度の結果となりました。

金融は生活の基盤ということもあり、幅広い業種と年齢層の人が対象になるので窓口業務や重要な手続きの時には従業員が必要になるでしょう。日本の場合だと、人口の1/4が高齢者という現状なのでIT技術に追い付かない人も多くいるので完全にテレワークへの移行が出来ていないのが現状です。

流通

物資の移送などの流通業界では毎日物資の流れを動かさなければ生活に必要な物が届きませんよね。毎日出社が77.7%と約8割近くという割合の結果となり、逆にテレワークを実施している割合が18.6%とわずか2割に留まりました。

流通が止まれば、ほとんどの業界に影響をもたらしてしまうほど重要な役割があります。そのため、新型コロナの感染が広まっている状況の中でも物資を届けなければなりません。もちろん残業もあるのでPCを使った職種でない限り、テレワークの実施がより難しいでしょう。

公共

市役所や警察、消防などの公務員が勤める公共業界は国民が安心して生活するためには必要不可欠な業界です。しかし、テレワークを実施している割合は全業界の中でも圧倒的に低く、わずか9%しかありません。

残りの9割は毎日出社、もしくは休業であることが現状です。様々な要因があるのですが、その中の1つに完全に現場主義の業務内容であることが挙げられます。中には人の命に関わる職種もあるのでテレワークとはほとんど無縁なのが現状です。

雇用形態別にテレワークの割合を比較

テレワーク割合を雇用形態別で
正規雇用と非正規雇用ではテレワーク実施の割合はどのくらいなのでしょうか。
パーソル総合研究所の調査によると、2020年12月16日時点で全国の正規雇用と非正規雇用のテレワーク実施の割合は約4割という結果となりました。

雇用形態によって業務内容が異なるので実際にテレワークを実施している割合が変わってくるのでしょう。

・正規雇用の割合
・非正規雇用の割合

業界の職種によって出社せざる得ない場合もあるのでテレワークの割合も必然的に低くなります。正規雇用と非正規雇用でそれぞれテレワークの割合を解説していきます。

正規雇用の割合

正規雇用のテレワーク実施の割合は全国で24.7%となりました。業種や企業規模によって割合は上下するのですが、数回の緊急事態宣言が解除されてからもほとんど変化がありませんでした。

業種別では情報通信業が突出して55.7%と、学術研究や専門・技術サービス業が43.2%、金融業・保険業が30.2%という結果になりました。正規雇用とは言えども、非正規雇用とのテレワークの割合は8.9%の差でしかありません。

雇用形態は関係なく出社しなければ出来ない業務も存在するので、環境が整っていれば完全にテレワーク化に出来るとは言い難いでしょう。

非正規雇用の割合

全国の非正規雇用の割合は15.8%という結果となりました。企業規模別で比較すると、1万人以上の企業では45%と高い割合とは逆に100人未満の企業ではわずか13.1%となりました。

正規雇用よりも非正規雇用の方が人数は多いものの、正規雇用者がテレワークを実施するのに対して多くの非正規雇用者は出社という状況が続くでしょう。

特に飲食業などサービス業となると、接客業務が必須なので雇用形態は関係なく出社しなければならないといった現状があるので、テレワークは難しいと言えるでしょう。

まとめ

業界別にテレワークの割合について解説してきましたが、テレワーク実施の割合は結果的に2割程度しかありませんでした。
大きな要因としてはテレワークに出来ない業務であること、テレワークが可能な環境設備が整っていないことが挙げられました。
公務員など公共業界では人の命や生活に関わる業務内容が多いのでいっそうテレワークの実施は厳しいでしょう。