2021. 5. 26 リモートワーク

【始める前に知っておくべき】テレワークのメリット・デメリット

これからさらに重要になりつつあるテレワーク。そのメリットとデメリットについて知っておきましょう。
本記事では、従業員・企業・社会全体としてテレワークのどのような恩恵を受けられるのか解説しています。

在宅勤務の未経験者や、テレワークをこれから導入しようか検討している事業主の中には、以下のような不安や悩みを抱えている方もいるのであはないでしょうか。
「そもそもテレワークを導入するメリットってあるの?」
「実際にテレワークで失敗しないためにどうすればいいの?」

本記事ではそんな疑問や不安に答えるために、テレワークのメリット・デメリットを企業側・従業員側それぞれの視点で検証し、課題解決方法を提案します。
テレワーク導入で失敗したくない方は、ぜひ参考にしてくださいね。

企業にとってのテレワークのメリット


テレワークを導入すると、企業にとって4つの重要なメリットがあります。

・コストの削減
・人材の獲得
・事業継続性
・企業変革

通勤費・オフィスコストの削減

テレワーク導入の最も大きなメリットは、従業員の通勤にかかる交通費とオフィスの維持費用を抑えられることです。
出社する人数が減ると、通勤費だけでなくデスクや椅子などの設備投資費の削減にもなります。また、照明や空調を使用する時間も減り、光熱費の削減も可能です。
平成23年の総務省の電気消費量データによると、テレワーク導入でオフィスのICT機器・空調設備・照明を合わせて3.82kWhから2.15kWhに約43%削減可能と試算が出ています。
テレワーク下での電気消費量データ
※参照・画像引用元:総務省『情報統計データベース』- 節電対策としてのテレワーク

優秀な人材の獲得

テレワークで従業員が最も効率の良い働き方を選択できるようになると、より優秀な人材の獲得につながるでしょう。離職率が改善すれば、採用コストの削減にもなります。
また、先進的な取り組みを行っている企業としてイメージアップにもなり、新しい人材の採用も期待できます。

非常事態での事業継続性

新型コロナウィルスのパンデミックや緊急事態宣言、または地震などの自然災害・大火災・テロなどが起こった時に事業を継続するための取り組みを、BCP (事業継続計画) といいます。
オフィスに出社しなくても業務の一部を継続できるテレワークの体制があると、事業継続と早期復旧が可能になり、企業の損失を最小限にとどめる事が可能です。

企業変革の促進

テレワークのためにペーパーレスやICT化を積極的に取り入れることで、ビジネスを取り巻く環境の変化に対応し、企業変革を促進できるというメリットがあります。
印刷物で保管していたデータをクラウドで管理し、資材消耗品費と保管のための人件費を削減。新しい企業体制でコスト削減と事業拡大を目指しましょう。

従業員にとってのテレワークのメリット


企業だけでなく、個人もテレワークで3つのメリットを享受できます。

・ワーク・ライフ・バランスの実現
・仕事効率向上
・自己管理能力

ワーク・ライフ・バランスの実現

テレワークで時間や場所に縛られずに仕事できるようになると、家族や友人と一緒に過ごす時間、育児・介護・自己研鑽などに使える時間を増やすことが可能です。
ワーク・ライフ・バランスの満足度が向上し、自分自身で仕事時間などを自由に選択できるとモチベーションアップにもなります。

仕事効率が良くなる

業務効率化で通勤や長時間労働から解放されるため、仕事だけに集中できる環境ができます。
一般的にWeb会議を行うと無駄話がなくなり、1時間のミーティングが30分で済むと言われており、余計なコミュニケーションをしなくて良い分、仕事効率は上がるでしょう。

自律的に仕事を進める能力の強化

在宅勤務など1人でおこなうテレワークでは、自律的に仕事を進める能力が必要です。
そのため、必然的に従業員自身がスケジュールやタスクを管理できるようになります。

社会全体にとってのテレワークのメリット


テレワークは、企業や個人だけでなく社会全体にとってもメリットがあり、次の3つの問題を改善できると考えられています。

・環境問題
・労働人口減少
・雇用創出

環境問題への対策になる

家庭用の照明や空調は、オフィスで使用しているものよりも電力消費量が小さいため、在宅勤務による家庭の電力消費量の増加を考慮したとしても、オフィス・家庭全体で電力消費量は、一人当たり14%削減可能と発表されています。
※参照元:総務省『情報統計データベース』- 節電対策としてのテレワーク

労働人口減少への対策になる

少子高齢化で労働人口が減少する日本では、働き方の改善が重要課題です。
テレワークで場所にとらわれない働き方を選択できると、育児や介護のために仕事を諦めざるを得なかった人や、地方在住で雇用のチャンスが少ない人でも、能力次第で働けるようになります。

雇用創出

総務省の人口移動報告書によると、2021年の3大都市への転入は13.5万人を超え、転出よりも転入が多い「転入超過」の状態です。
テレワークで地方在住でも同等の雇用のチャンスが生まれると、全国的な雇用創出につながります。

※参照元:総務省統計局『住民基本台帳人口移動報告 2021年 (令和3年) 3月結果』

テレワークのデメリットと課題


テレワークを経験した人の3割は特に問題はないとする一方で、デメリットや問題点を感じている人が半数以上います。

従業員側のデメリット・課題

従業員側が感じているデメリットは、次の2つです。

・仕事とプライベートの切り替えができない
・長時間労働になりやすい

コワーキングスペースやシェアオフィスではなく自宅で作業する場合、家族がいたりするためオンオフを切り替えることが難しいと感じる人も少なくありません。
逆に仕事モードで集中しすぎてしまうと、作業を終わらせるタイミングを掴めず、ダラダラと仕事してしまう事も課題の一つです。

企業側のデメリット・課題

企業側のデメリットと課題は、次の2つです。

・労働時間の管理・人事評価の難しさ
・コミュニケーション不足の問題

会社に出勤して打刻をする事が無いため、リモートで長時間労働をしている従業員を管理・指導しづらいというデメリットがあります。
顔を合わせて直接話をする機会が減り、テレワークにおけるコミュニケーション不足は企業にとって大きな課題です。

テレワーク課題7つの解決策はこれ!


テレワーク導入を成功させるために役立つ、課題の解決策を7つ紹介します。

課題①仕事とプライベートの切り替え

従業員自身ができる解決策は、集中できる仕事スペースを確保する事と、スケジュール・タスク管理で時間を決めて作業する事です。
企業側としては、従業員が業務から離れる中抜け時間に対して、始業時刻の繰り上げ・終業時刻の繰り下げ・時間単位の年次有給休暇ルールなどを取り決めることもおすすめです。

課題②コミュニケーション不足

定期的に上司・部下・同僚との1on1ミーティングをしたり、チームごとのオンライン会議の時にビデオONで話したりして、お互い顔を見ながら仕事の進捗や困っていることを話すと効果的です。
また、チャットやメールでのコミュニケーションは、口頭よりも冷たい印象を与えがちなので、いつも以上に相手への配慮・感謝・お礼を積極的に伝えるように意識すると良いでしょう。

課題③運動不足

テレワークでは運動不足になりがちです。
自宅でできる軽い運動をしたり、散歩をしたりと意識して身体を動かすようにしましょう。

課題④スケジュール管理


自分自身で時間管理をするのが苦手な人でも、スケジュール管理ツールやタスク管理ツールを活用すれば、自律的に仕事を進められるようになります。

課題⑤労働時間の管理

厚生労働省が推奨するテレワークのガイドラインでは、労働時間を記録するための2つの方法をあげています。

・労働者がテレワークに使用する情報通信機器の使用時間の記録
・サテライトオフィスへの入退場の記録

このためには、労働者側からの自己申告だけでなく、パソコンの利用状況などで労働時間を管理できるツールの導入が必要です。

課題⑥人事評価

人事評価については、企業側・従業員側どちらも不安を抱えています。
実務的な成果の評価だけでなく、オンラインの1on1ミーティングを行うなどして適切に人事評価するようにしましょう。

課題⑦セキュリティ対策

テレワーク時のデータ共有は、基本的にクラウドサービスを活用する会社が多いです。
これまで社内のネットワークで行っていたセキュリティ対策を、オンラインでも実施できるように認証機能やウィルスチェック機能を強化する必要があります。

テレワーク導入で失敗しないためには?


テレワークを始める時に大切なのは、メリットとデメリットを把握&改善しながら進めていくことです。
勤怠管理のシステム構築やオンラインツールの導入だけでなく、テレワークに対応できない業務に付いている従業員のフォローをどうするかなど細かな配慮が、失敗しないためのポイントです。
そのために経営者側の独断で導入を進めるのではなく、従業員の意見を吸い上げながら全社一丸となって取り組んでいきましょう。

まとめ:メリットを活かしデメリットを改善することが重要

ここまで、テレワークのメリットとデメリット、課題解決方法について解説してきました。
まとめると、

・テレワークは企業・従業員・社会にとってメリットが多い
・デメリットを認識する事で課題が見えてくる
・課題解決のためには企業・従業員一丸となるべき

という事が分かっていただけたのではないでしょうか。
テレワークを継続していくためには、労務管理制度やオンラインツールの整備は必須です。
まだまだ課題の多い働き方ですが、企業と従業員が協力して問題解決に取り組めば解決できるでしょう。