緊急事態宣言後も継続して行われているテレワーク。
従業員が主体性を持って働けることから生産性の向上が期待されていますが、一方で働き方が大きく変化するため従来のオフィスワークで利用していた人事評価制度だと、テレワークでは適切な人事評価が行えない可能性があり、人事評価も見直す必要があると言えます。
今回は、リモートワークで変わって行く人事評価制度について解説していきます。
テレワークでの人事評価が難しい理由
それでは具体的にテレワークでの人事評価が難しいとされいる理由を紹介いたします。
業務プロセスが見えない
テレワークは物理的に働いている様子を確認することが難しく、コミュニケーションも減ってしまう為、勤務態度や仕事のプロセスを確認することが難しくなってしまいます。
その為、評価材料が減ってしまい適切な評価が難しくなってしまいます。
これからテレワークの導入を考えている場合は、事前にルール作りをしたり、RemoLaboなどのテレワークでも適切な人事評価ができるツールを導入して、各従業員の仕事ぶりを可視化できるようにすると評価がしやすくなるでしょう。
リモートワークを管理しない。リモラボはリモートワーカーの勤務時間を自動的にグラフ化します。…
評価基準が不明確
テレワークで適切なマネジメントを行う為には管理者や人事担当者の評価基準や内容をきちんと定め、部署や管理者によって評価にばらつきが出ないようにすることが大切です。
テレワークでは働きぶりが見えないことからプロセスの評価が難しくどうしても成果主義に偏ってしまいがちになります。
今現在の評価方法がテレワークに適しているか、評価基準がバラバラにならないためにも評価の仕組みを明確に整備する必要があるでしょう。
テレワークに適した人事評価施策
テレワークでの人事評価を適切に行う為には「適切かどうか」「運用しやすいか」が大切なポイントとなります。
それでは従来のオフィスワークで利用していた人事評価から新たに、どのようにテレワークで行う仕事に対する評価方法行えば良いのかを説明して行きます。
目標管理制度(MBO)
MBOとは.F.ドラッカー氏が提唱し始めたマネジメント手法のことです。
個別またはグルーブごとに目標を設定し、それに対する達成度合いで評価を決める制度のことで
「Management By Objectives」の略で直訳すると「目標によるマネジメント」のことを差し、MBOのメリットは、目標が数値などの客観的なものに設定されるため従業員の評価をしやすくなります。
また目標の達成度を客観的に把握することで、従業員に対して主観ではない、誰が見ても理解できる評価を下しやすくなるため、人事評価を行う上司の負担を減らすこともできます。
バリュー評価
「バリュー評価」とは、従業員の評価項目の中にその企業の行動規範である「バリュー」に沿った行動ができているかどうかを取り入れた評価制度のことで、「行動評価」とも呼ばれています。
物理的な一体感を得られないリモートワーク環境だからこそ、会社の理念や方針をしっかりと理解し自分自身の判断で自律的に自分がやるべき事を考え行動できるように人材育成も兼ねた人事評価がバリュー評価のメリットです。
ノーレイティング
ノーレイティングとは、評価を行わないことではなく、「従業員をランク付けする年次評価(レイティング)をしない人事評価」ランク付けしない新しい人事評価制度のことです。
ノーレイティングは、「リアルタイムの目標設定」と「リアルタイムのフィードバック」に時間を費やすことを重視しています。
頻繁に上司と部下の1on1での対話が行われるため、従来のオフィスワークと比べどうしてもコミュニケーションが不足しがちなテレワークで密にコミュニケーションを取り、環境の変化に対応しながらリアルタイムに部下を評価することが可能になります。
まとめ
ビジネス環境や働き方が変化していく今の時代、働き方と同じく人事評価制度も変化させてゆく必要があります。
新たな評価制度を取り入れることにより、従業員のパフォーマンスの向上やモチベーションの向上、離職率の低下防止につながる可能性が大いにあります。
テレワークでの人事評価に課題を抱えている企業は、今回紹介したテレワークに適した人事評価制度を取り入れてみてはいかがでしょうか。