在宅勤務で労災は認められる?テレワーク時の労災について徹底解説

新型コロナウイルスの影響で、推奨されるようになったテレワーク。

オフィスワークとは異なり、自宅で仕事をしている際に怪我をしてしまったり、業務が原因で疾病を発症してしまった場合は労災の認定を受けることはできるのか、皆さんはご存じでしょうか。

テレワークが長期化する今、テレワーク・リモートワーク中の労災認定について解説して行きます。

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労災とは

労災(労務災害)とは、通勤・業務中に発生した怪我や病気のことを差します。

労災は労働者が強制加入している「労働災害保険」によって治療費や生活費などを補償することができます。

労災には大きく分けて、「業務災害」「通勤災害」の2種類があります。労働災害とは、業務上の負傷、疾病、障害又は死亡のことをいいます。

業務上とは、業務が原因となったということであり、業務と傷病等との間に一定の因果関係があることをいいます。

私的行為が原因であるものについては、業務上の災害とはなりません。

通勤災害とは、通勤災害とは、通勤による労働者の傷病等をいいます。

この場合の「通勤」とは、就業に関し、

・ 住居と就業の場所との間の往復

・就業の場所から他の就業の場所への移動

・単身赴任先住居と帰省先住居との間の移動を、合理的な経路及び方法により行う

事を言い、

業務の性質を有するものを除くものとされていますが移動の経路を逸脱し、又は中断した場合には、逸脱又は中断の間及びその後の移動は「通勤」とはなりません。

(参考:https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040325-12_0002.pdf)

 

在宅勤務での労災認定が認められる場合とは

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それでは、具体的に在宅勤務中に労災が認められるのはどのような場合なのでしょうか。

具体例を挙げて解説して行きます。

デスクワーク中の離籍に関する怪我

自宅で所定労働時間中にパソコンを使用しデスクワークを行っており、トイレに行くため作業場所を離席した後、作業場所に戻り椅子に座ろうとして転倒した。

こちらのケースは、労働時間中に起きたことであり、トイレに行くという行為自体は業務ではありませんが、生理的行為として業務に付随する行為と取り扱われるため業務災害に値すると考えられます。

腰痛・肩こり

コロナ禍で在宅勤務が始まり、デスクワークに適したデスク・椅子が無い中で長時間の作業を行っていたら腰痛や肩こりが悪化した、など、 厚生労働省は、業務上腰痛の認定基準を下記の2種類に区別しています。

災害性の原因による腰痛 負傷などによる腰痛で次の①、②の要件のをどちらもも満たすもの

①腰の負傷またはそおの負傷の原因となった急激な力の作用が、仕事中の突発的な出来事によって生じたと明らかに認められる事。

②腰に作用した力が腰痛を発生させ、また腰痛の既往症・基礎疾患を著しく悪化させたと医学的に求められる事

災害性の原因によらない腰痛

突発的な出来事が原因ではなく、重量物を取り扱う仕事など腰に過度の負担のかかる仕事に従事する労働者に発症した腰痛で、作業の状態や作業時間などからみて、仕事が原因で発症したと認められるもの 災害性の原因による腰痛とは、腰部の外傷などに起因する腰痛を指すため、今回のケースはこれに当たりません。

労災認定のポイント

どんなケースであっても在宅勤務における労災認定に重要となるのは事実の認定です。

仕事の時間と私的な時間を明確に区別する

休憩時間や買い物など私的行為の中抜けなどは明確にしておくことが大切です。

在宅勤務をしていると業務時間と私的時間の区別は難しくなります。

事前にメールやチャットツールで報告をするなどルールを決めておくと良いでしょう。

働く場所の明確化

仕事をする場所を特定しておけば「業務起因性」が認められやすくなります。

在宅勤務で自宅以外の場所(カフェやレンタルスペースなど)での勤務を原則禁止とするなどと事前にルールを決めておくと良いでしょう。
在宅勤務中の緊急を要する外出などは事前に報告を義務付けるなどの緊急対応時のルールも決めておくことが重要です。

会社での情報共有・勤務時間の記録


働きぶりが見えづらくなる在宅勤務では、業務時間を明確に記録する事で、怪我や事故が起きた時間が業務時間内での出来事かそうではないかを判断する事が出来ます。

その為、私用で業務時間内に中抜けする場合は事前にメールで報告・情報を共有をするなどのルールが在宅勤務者も労働時間管理に繋がります。

労災認定以外でも在宅勤務における勤務時間の記録は重要なものとなっています。

RemoLaboのように手動で打刻をする必要が無く勤務時間を記録して過重労働対策も可能なツールなど様々な便利なツールがあるので活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

今回の記事で在宅勤務でも基本的に「私的行為」以外であれば労災が適用されるという事を解説致しました。

「私的行為」か「業務時間内」に発生した災害かを証明する事が難しい在宅勤務では、事前にルールを決めることと、仕事をしていたことを証明できる管理システムやツールの導入がお勧めです。

従来のオフィスワークとは異なり、働きぶりが見えないことから今回の労災の判断など課題はありますが、自社に合ったツールを導入し、チャットツールやメール等でコミュニケーションを取ることが大切でしょう。