もう一度おさらい!2021年施行の改正法令

今回は2021年に施行される改正法令についてご紹介いたします。

中にはもう施行されているものもあるので、おさらいも兼ねてチェックしてみてくださいね。

 

労働者関連

改正法令 2021年

【2021年1月1日施行】

派遣労働者の雇い入れ時の説明の義務付け

派遣元企業は派遣労働者に対し、派遣元企業が実施する教育訓練および希望者に対して実施するキャリアコンサルティングの内容について、雇い入れ時に教育訓練計画について説明することが義務付けられます。

また、教育訓練計画の変更時も、速やかな説明が義務付けられます。

人材派遣会社に「派遣労働者のキャリア形成支援制度を有すること」が義務付けられました。

労働者派遣契約に係る事項の電磁的記録による作成について

派遣元企業と派遣先企業との間で締結される労働者派遣契約について、電磁記録による作成も認められることになります。

派遣労働者への労働条件や就業条件明示は、電子メールやSNSによる送信が認められていましたが、企業間のやりとりでは電子化が認められていませんでした。
令和3年以降はデジタル化が認められ、契約関係の書類でも押印を求めないデジタル文書の対応が可能となります。

派遣先における派遣労働者からの苦情の処理に関する義務付け

派遣労働者から、派遣先企業に課されている労働関係法令上の義務

(主に労働基準法・労働安全衛生法上の義務・育児休業・介護休業など)

に関する苦情があった場合、派遣先企業は、誠実かつ主体的に対応することが義務付けられます。

これまでも派遣企業主は派遣労働者からの苦情の相談先を設定する義務はありましたが、今回の改正で、派遣先企業にも派遣労働者からの苦情・相談等があった場合には、対応をすることが義務化されます。

日雇い派遣の解除の場合における派遣元企業の責任の明確化

労働者の責に帰すべき事由以外の事由によって日雇い派遣の契約が解除された場合について、派遣元企業は、新たな就業機会の確保ができない場合であっても、休業などにより雇用の維持を図り、かつ休業手当の支払いなどの労働基準法などに基づく責任を果たすべきことが明確化されます。

職務怠慢・無断欠勤などの派遣労働者側の問題がある場合を除き、契約解除となる場合は雇用機会の確保のために派遣元事業主での休業手当などの支払い対応を行う必要があります。
【2021年3月1日施行】

雇用安定措置に係る派遣労働者の希望の聴取

派遣元事業主は、雇用安定措置を講ずるに当たっては、派遣労働者の希望する措置の内容を聴取しなければなりません。

またその聴取結果を派遣元管理台帳に記載しなければなりません。

※1年以上3年未満の見込みのスタッフについては努力義務。60歳以上の者は適用外となっています。

マージン率等の情報提供について

派遣法第23条第5項の規定により、派遣元事業主による情報提供の義務がある全ての情報について、インターネットの利用その他の適切な方法により情報提供が原則とします。

派遣法第23条第5項の「派遣元事業主による情報提供の義務があるすべての情報」下記の4つです。
・労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数
・労働者派遣の役務の提供を受けた者の数
・派遣料金の額の平均額から派遣労働者の賃金の額の平均額を控除した額を、派遣料金の額の平均額で除して得た割合(マージン率)
・教育訓練に関する事項その他当該労働者派遣事業の業務に関し、あらかじめ関係者に対して知らせることが適当であるものとして厚生労働省令で定める事項
【2021年4月1日施行】

改正高齢者雇用安定法

今回の主な改正点は、雇用確保を計る年齢を65歳から70歳まで引上げ、65歳から70歳までの就業機会を確保するために、次の①~⑤のいずれかの措置が努力義務となります。

①定年制廃止

②70歳までの定年延長

③70歳までの継続雇用制度導入
(現行65歳までの制度と同様、子会社・関連会社での継続雇用や他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への継続雇用含む)

④高年齢者が希望する場合、70歳まで業務委託契約を締結する制度導入

⑤高年齢者が希望する場合、70歳まで

a.事業主自ら実施する社会貢献事業

b.事業主が痛く、出資(資金提供)等する団体が行なう社会貢献事業
に従事できる制度の導入

④・⑤の措置を導入する場合は、過半数組合・過半数代表者の同意を得ることが必要となります。

中途採用者比率の公表義務

雇用する労働者数が301人以上の大企業については、直近3事業年度分の中途採用比率について求職者がインターネット等で簡単に確認できる方法で公表する必要があります。

こちらについては、下記の記事で詳しく紹介しています。

P&Cラボ

厚生労働省による労働施策総合推進法が改正された事により、2021年4月1日から従業員が301人以上の企業を対象として中途…

育児・介護休業法関連

育児 介護 改正法令

【2021年1月1日施行】

子の看護休暇制度・介護休暇制度の取得単位の変更

これまでは1日または半日を単位とした取得しかできませんでしたが、育児・介護休業法施行規則の改正により、時間単位での取得が可能となりました。

また、今回の法令で求められているのはいわゆる「中抜け」なしの時間単位休暇のことを言います。

※中抜け:就業時間の途中から時間単位の休暇を取得し、就業時間の途中に再び戻る事。

1日の所定労働時間が4時間以下の労働者については、半日単位での取得は認められていませんでしたが、今回の改正で、これらの労働者についても時間単位での取得が可能となり、全ての労働者が取得可能となりました。

まとめ

今回は2021年に施行される労働者関連・育児・介護関連の改正法令を紹介いたしました。

1月1日に施行されたものも多いですが、これから試行されるものもあるので、準備がまだの企業は施行前の今にスムーズに対応できるようにしておきましょう。

2022年以降も重要な法改正がいくつも控えているので、また記事で解説できればと思います。